裁判長!ここは懲役4年でどうすか2016
裁判長!ここは懲役4年でどうすか2016

傍聴にハマる人が多いのは何故だろう?

「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」が多くの読者を掴んだのは何故か?裁判 は人生を左右するもの。傍聴席から柵一つ隔てれば全く別の世界。対岸の火事の如 く「良かった」「当たり」「生々しい」と興味本位で傍聴しているつもりが、いつの まにか被告に感情移入して情状酌量を願ったり、原告をおもんばかり重罪の判決を 望んだり、裁判官の仕切り、検察官の攻め、弁護人の弁明、証人の証言、そういっ たやり取りを観ているうちに被告の印象が変化していき、真相を自分なりに懸命に 想像したり、目の前で繰り広げられるリアルなドラマに、作家の感情は激しく揺れ 動いてることがわかるから。そして、その感情に共鳴して、読者もその場にいるよ うな臨場感を感じるからではないだろうか。

誰も、加害者にも被害者にも裁く者にもなりたくない。だけど、そのそのような事 態は自分の生活の普通の生活の半径1メートル以内に存在している。施行されて数 年になる、裁判員制度、自分が裁く者に選ばれたら「ぼくに死刑と言えるのか?」